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「食べたくても食べられない人だっているのよ!」という的外れな説教

「なんでそんなことになるの?」というくらい的外れな説教をしている親がいます。
僕はこの的外れな説教が、子供をどんどん「議論下手」にしていると確信しています。
子「これ嫌いだから食べたくない!」
親「アフリカの貧しい子たちは食べたくても食べられないのよ!」
子「でも僕が食べてもその貧しい子のお腹はいっぱいにならないよね?」
親「いいから黙って食べなさい!」

こんなにひどい議論が普通に交わされていることに憤りを覚えます。
親がこんなことしているから、「日本人は議論ができない」とか言われ始めるのです。
上の「ダメ議論」は、「子供に議論のやり方を教える」どころか、「子供を、議論のできない子供にする」ものです。

ダメな点① 議論の論理が不明確
「子供が嫌いな食べ物を食べないこと」と、「アフリカで飢餓に苦しむ子供がいること」の関係が全く分かりません。
この二つの事実には因果関係がありませんし、「嫌いなものを無理して食べなければならない理由」の説明になっていません。
親がこのことを主張する理由が分からないので、子供は、「議論というのは、なんとなくそれらしいことを言って相手を倒すものなんだなぁ」と感じてしまいます。

ダメな点② 相手の反論を聞かない
先の例における子供の発言「でも僕が食べてもその子のお腹はいっぱいにならないよね?」はまさに的を射た反論です。
親の議論のダメな点①を正確に指摘しています。
この指摘によって親の発言に疑問が投げかけられたわけですが、その解決をせずに、「いいから黙って…」と自分の意見を押し付けています。
子供は、「議論では相手の発言に耳を貸さずに、自分の意見を押し通せば良いんだな」と感じてしまうでしょう。

ダメな点③ 強制的に議論を打ち切る
さらに言えば、「いいから黙って食べなさい!」は、そもそも議論の根底を否定しています。
議論の過程など無関係に、「とにかく食べろ!」という主張です。親にとって議論なんて意味のないものなのです。
これによって子供は、「議論なんてしても無駄なんだな。結局結論は決まってるんだな」と感じるでしょう。


以上のダメな点を改善すると、先ほどのダメ議論はこうなります。

子「これ嫌いだから食べたくない!」
親「アフリカの貧しい子達は食べたくても食べられないのよ!」
子「でも僕が食べてもその子達のお腹はいっぱいにならないよね?」
親「うん、そうね。もう少し詳しく私の主張を説明するね。
私は、以下の三つの主張が正しいと思っています。

A.人類にとっての利益とは、「地球上の人口が増えること」である。
B.「人口増加率」は、「人類が摂取した総栄養量」が大きいほど大きくなる。
C.「食べずに廃棄した食べ物の栄養」は、別な形で人が摂取する栄養などには一切影響を与えない。すなわち、食べ物を廃棄すればするほど「人類が摂取する総栄養量」は減少する。

この主張が正しいとすれば、あなたがそのピーマンを残すことで、「人類の利益が損なわれる」ことが導かれるわ。
なぜなら、ピーマンを残すことで、「人類が摂取する総栄養量」が少なくなり(主張C)、そのために「人口増加率」が小さくなる(主張B)。そのため、人口増加率が下がり、人類の利益が損失される(主張A)から。
ちなみになぜアフリカの子供の話を持ち出したのかといえば、主張Bの裏づけね。『人類の摂取する総栄養量が不足気味である』ということを言いたかったから」

子「なるほど。主張A~Cが正しいと認めるならそのとおり、僕はこれを食べる必要がありそうだ。でも、僕には三つの主張が怪しく思えるんだ。特に、主張Bは無理があるんじゃないかな。
この主張が正しいとすれば、『体重300キロのアメリカの肥満女性』が、チキンナゲットを食べるほうが、食べないよりも人口が増加しやすくなる、ということになるよね?
でも、肥満女性はもう食べないほうが寿命は延びそうだし、子供を産める確率も高くなりそうだ。
これって、主張Bの間違いを表しているんじゃないかな?」

親「確かに。主張Bには無理があったと言えそうね。じゃあ今日のところはピーマンは残して良いわ。置いておいて頂戴」


この議論では「子供にピーマンを食べさせる」という親の目論見は見事に失敗していますが、「子供に議論のなんたるかを理解させる」という意味では十分に成立しています。
そのほうが子供にとってどれだけプラスになるでしょうか?
ピーマンなんて食べなくたって健康に問題が出るわけでもないでしょうし、子供を議論から遠ざけてまで食べさせるメリットがあるとは到底思えません。
誰がどう考えたって、「議論の仕方を理解してもらい、論理に強くなってもらう」方が重要でしょう。
ここのところを履き違えている親ばかりだから、議論のできない子供が量産されていきます。
子供が論理的思考ができないのもこのせいです。
教育をする大人全てが、「子供に議論を教えること」を意識していくべきだといえるでしょう。
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ken-hori

Author:ken-hori
現在慶應義塾大学3年生。理系。情報系。
ニュースから趣味のことまで、あらゆることについて考えて自分なりに結論を出します。
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